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デマと真実

9月1日は防災の日である。この時期には学校や工場などの施設でよく防災訓練が実施される。
学校の防災訓練で災害時の注意を聞かされた人も多いと思われるが、その中に「ラジオ等の報道に注意し、デマに惑わされないようにする」というものがある。
これは関東大震災で起こった事件から得られた教訓から生まれた防災の心得である。

 

関東大震災のデマ

関東大震災では「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などといったデマが流れ、パニックに陥った群集が朝鮮人や中国人だけでなく方言を話す地方出身者の日本人まで殺害する事件になった。
その一方、デマに惑わされた群衆を前にして、警察署長が毒が入ったと言われた井戸の水を飲み 事態を静めた地域もあった。
当時はまだラジオ放送が実用化されておらず、人々が信頼できる情報を得る手段は非常に限られていた。このような中で冷静に行動できる人間は少数派だったのである。

 

デマ発生の危険を減らすために

しかし、ラジオや電話の災害時サービスが発達した現代でも、大規模な災害のたびにデマが流れている。
人間は大きな不安を感じている状況では、予断や偏見、噂に左右されやすいものであることを覚えておいた方がいいだろう。
ゲーム内で信頼できる情報は基本的に、運営によるアナウンス、次いでGMへの質疑応答、その次に知り合いのプレイヤーとの会話という順番になる。
ゲームでは災害に遭ったときのような不安に陥ることは考えにくいが、情報を得る手段は限られている。
特にプレイヤー同士の問題については運営側は関与しないことが多く、情報を得る際には注意を払う必要がある。

 

最も危険なデマとは

自分自身の口から出たデマが実は最も危険である。自分で考えて出した結論を、自分で疑えるほど冷静な人間はまずいない。
これを逆手に取った詐欺の手口で「騙す相手に結論を言わせる」という手法が存在する。振り込め詐欺などで相手に自分の名前を言わせるのがその一例である。
知らないうちにデマに荷担することを防ぎ、真実に至るには、判断材料となる情報の真偽を良く確かめなければならない。
情報の吟味のしかたについては次項で説明する。


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