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(2008年10月8日のポルトガル復興議会にて承認されました)~

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*情報の洗い出し [#t9eb9b09]
情報を入手した際にまず一番に気をつけるべきことがある。それは、情報の全体を把握することである。断片的な情報をいくら集めても、それによって判断を誤るのであれば何の意味もないことを肝に銘じておこう。~
本項では、断片的な情報から欠けている部分を補完することの重要性を実例と共に示す。~
これは論理的に物を考えるためにも必要でなことある。~

*何が示されているのか [#b26eae6c]
 公民館にある町の住人200人が集合した。成人男性は合計70人であり全員が白い旗を持ち、女性は合計95人であり全員が赤い旗を持っている。
 公民館にある町の住人200人が集合した。
 成人男性は合計70人であり全員が白い旗を持ち、
 女性は合計95人であり全員が赤い旗を持っている。
 旗を持っているのは全部で何人か?
165人という解答はもちろん誤りである。~
示されている情報は、成人男性と、成人女性、未成年の女性だけであり、未成年の男性については人数は計算できるものの旗の情報が存在しない。~
このため解答する側の人間は十分な情報をもっていないため、解答不可能というのが正解である。~
**2008年10月8日の復興議会での質問 [#ka9b60d5]
 公民館にある町の住人200人が集合した。成人男性70人は白い旗を持ち、女性95人は赤い旗を持っている。
 公民館にある町の住人200人が集合した。
 成人男性70人は白い旗を持ち、女性95人は赤い旗を持っている。
 旗を持っているのは全部で何人か?
この問題文では残りの35人に旗を持たない成人男性や女性が含まれるのでは?~
→問題文の説明が不足していたため修正。~

*何が伏せられているのか [#z5b1d45d]
伏せられた情報を明らかにするためにはいろいろな方法がある。
例えば図に表すのもその一つである。(下図)~
&ref(matrix.jpg);~
このように図に表すと、未成年男性の旗の情報が欠落していることが一目でわかる。~
未成年男性は旗を持っているかもしれないし、持っていないかもしれない。あるいは、旗を持っていたとしても赤や白とは限らないのである。~
情報が欠落していることがわかった場合は、別の視点からの情報を得るなどの工夫をする必要がある。~

*文学における例 [#e8206bd5]
小説「モンテクリスト伯」の主人公エドモン・ダンテスは純朴な青年であったが、一方で人を疑うということを知らなかった。~
彼は結婚式の当日、謀反に荷担したという濡れ衣によって逮捕され、投獄されてしまう。~
獄中で同じ囚人のファリア司祭と知り合ったエドモンは、自分の境遇を語り、司祭の推理によって自分に罪を着せた男達がいたことを初めて知ったのであった。~

このファリア司祭がエドモン投獄の背景を解き明かす下りは、非常に面白い例である。~
前述のようにエドモンは他人の悪意には疎いため、エドモン自身の話から彼に罪を着せた人を直接判断することはできない。しかし、ファリア司祭は「事件のもたらした結果によって誰が得をするか」という観点から見事に犯人を洗い出すのである。~
興味を持った人は本やDVD、あるいは演劇の鑑賞などで作品に触れることをオススメしたい。~

*身近にある練習材料 [#q9f67964]
以上のような情報の見方を練習するための材料は、普段の生活の中にいろいろと存在する。~
例えば、スーパーや食堂にあるサービス内容についてのアンケートの項目であったり、新聞などで目にする統計調査である。~
回答項目に過不足はないか、項目の内容が片寄っていないか、という点に注目してみると面白い。~
サービス業のアンケートで、サービス不足を問う項目を設けていても、サービス過剰を問う項目が欠けているというような事例を目にすることになるだろう。~
あるいは、選挙の際、争点になっている問題と争点から外された問題を比較したり、争点以外の問題に言及する政治家がどのようにメディアに取り上げられているかを調べるのも面白い題材である。~

*このwikiを開設した背景(の一部) [#nc19ae21]
Notosにおけるポルトガル用のwikiを開設した目的の一つにも、欠落した情報を補うというものがあった。~
サービス開始からしばらくの間、ゲームに関して語られる情報は数値が中心となっていた。~
特にその傾向は交易において顕著であり、移動時間と利益額だけであらゆる交易が評価されていたため、~
リスボンは交易品の売買に不利な本拠地、インド洋の交易は効率の悪いプレイとの評価されることが多かった。~
その一方では、リスボンの立地条件の良さやインド洋の交易の安定性など、ポルトガルにとって重要な情報が、~
多くのプレイヤーには知られていなかったのである。~
これら数値には換算できない情報を共有し、ポルトガルの評価で実態よりも低い部分を見直す目的で作成したページがいくつか存在する。代表的なページは以下のとおりである。~
[[参照:キャラ育成:基本方針]]~
[[参照:交易路のデザイン]]~
[[参照:Ame Lisboa!]]~
FrontPageの方針に「数値化出来ない知識を重視していきます。」と書いたのも同じ理由である。~
現在では、他のwikiで行われた情報収集や、個人のblog等で公開されている分析も合わせることで、より正確な評価が行われるようになっている。~

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